本来、自分語りのようなものは自分の美徳に反しますが・・・
今回の、この曲だけは創る経緯なんかを思い出せるだけ書きたいと思う。
自分たちにとっても未知の手探りの中、みんなの力を合わせて作り上げたこの曲はきっと特別だから。
長文になってしまうけど、どうかサラッと読んでもらえたらうれしいです。
では、振り返ってみるとする。
2014年、5/11のメンバー脱退ライブが終わり、新しくメンバーを探すことになった当時のチェリコ。
次の再始動ライブは無謀にも1ヶ月後の6月にやる、とみんなで決めて、ライブの予定は決まっていた。だけどまだ新しいメンバーは当然のごとく決まっていなかった。
そんなメンバー探しも難航していたある時、5月の中頃だっただろうか?Voのカツオさんから連絡が来る。
カツオ「次の再始動ライブに新曲をやらないか?」
と。
マサヤ「おお!それはいいー!了解!」
カツオ「そこで、新曲はもう一度自分たちを見つめ直して、俺たちらしい曲をやりたいと思うんだ」
きっとそんなやりとりだったと思う。
俺は二つ返事で「やりましょう!」と言ったものの、ここだけの話、自分に自信がなかった。
再始動するにあたって気合は入りまくっていたんだけど、前作のアルバム制作のあとの自分は何を作っていいのか分からないトンネルに入っていたからなんです。
カツオさんとのやりとりを終えた時、携帯をそっと閉じて
「作れるだろうか?」
最初に頭に浮かんだのはその一言だったと思う。
情けない話だけど、正直、当時の自分の中には「自分の力不足への不安」しかなかった。勝手に重圧を感じていたのかもしれないけど・・・。
後にも先にもこんなに不安なことはなかったかも。
気合を入れて翌日から作り始めてみた。(気合でどうにかなる問題でもないけどね。笑)
そこでまずは、アイデアを貯めてあるボイスレコーダーをサラッと確認してみる。
うーん。。再始動の一発目の曲にはなり得ないものばかり。これではダメだ。
ギターを手に取り「やるぞ!」と思うもののなかなか浮かばない。
昨日頭の中をよぎっていた「不安」がまた押し寄せてくる。
「ライブまで残された時間もない。果たしてやれるのだろうか?」
弱気な自分が押し寄せる。
その日は結局、そこで手を止めた。続けてもいいものができる気がまったくしなかったから。
昔からそうだけど、煮詰まったらいつも音楽から1度離れることにしております。
「チェリコらしい…か…」
そんなことを考えながら、あまり好きではないお風呂の湯船に浸かっていた。
そして、今までの作品を思い出していた。
楽しかったこと、辛かったこと、悔しかったこと。そんな過去の記憶も思い出してたと思う。
そんな時、ふと頭に浮かぶものがあった。
「忘れないうちに急いで形にしてみよう!」
慌ててお風呂を出て形にしてみる。
「うーん…なんか違う…」
そんなことを3日くらいしていたかな?この時の自分にはこの2日、3日は恐ろしく長く感じたのを覚えてる。3日で72時間か。もっと長く感じたなぁ、正直。
そして、気を紛らわすために沢山刺激になりそうなものを片っ端から聞き漁った。藁にもすがる思いだったかもしれない。(結構そういったことからアイデアをもらうことが多くて)
懐かしいもの、聞いたことのないもの、それこそなんでも聞いた。
そんなある時!ふとイントロが浮かんだんだよね!
チェリーコークスはイントロの世界観がとても大事なんだけど、なんとなくイントロに導かれるように曲を作っていった。
俺の思う「らしさ」を込めて。
それでも満足のいくものはなかなかできず、かっこつけるわけでもなんでもないけど、壊しては作りを繰り返した。もうさ、「この曲はすぐできたよ、ははは」とか言えるようになってみたいよ(笑)
最後まで難しかったのが「チェリコらしさ」だと思う。
何をやっても「らしさ」がなんなのか分からなくなってくる。
とはいえ
「俺だって14年くらいチェリコやってるんだぜ!?できないはずがない!ぜったいにやってやる!」
「難しく考えるな!」
最後のほうはそう自分に言い聞かせて自分を奮い立たせた。
最初はやっぱり「今までのお客さんをガッカリさせたくない」とか「初めて聴く人の心も踊らせたい」とか欲にまみれていたと思うんだけど、一先ずの形ができた頃にはそういったことを超越していた。
「チェリーコークスが出す新曲」
純粋にそういった無垢な気持ちで挑んでいたと思う。
そして、なんとか完成をしたものを録音しスタジオに持っていった。
答えを言ってしまうと、その時のデモの感じが残っているのは今ではほんの一部分だけ。
みんなが「もう少しシンプルにしたらどう?」とか「これをここに持ってきたらどう?」とか、沢山アイデアを投げ続けてくれた。
素敵なアイデアが沢山あって!それに導かれるように曲はみるみる形を変えていった!
サビもね元のものはボツにして、みんなからのアイデアを元に「こんな感じかな!?」なんて、何度もその場でいろいろ試した。
「みんなでワイワイ歌えること」
それが目指していたサビだった。
そして、そんな紆余曲折があったおかげで、今のこのRISE AGAINがあるんです。
ある程度の原形が出来上がってからも自分の中で「これで大丈夫かな?」って言ったらおかしな話だけど、なんとなく不安は拭えなかった。
何度もいうけど「今まで俺らを応援してくれてきた人に気に入ってもらえるだろうか?」とかバンドの再始動における様々な恐怖感みたいなものも正直あったと思う。
でもね、バンドって一人でやるものではありません。
メンバーの人生を、生き様を、苦悩を、葛藤をみんなで共有して、沢山のものを一緒に乗り越えて、一つのものを奏でるもの。
俺には本当にメンバーの存在は心強いし、安心出来る最高の仲間なんです。
前述のとおり、メンバーと時間をかけてどんどん形にしていったら、想像を超えるものにドンドンなっていって、いつしか不安なんて頭のどこにもなかった。正確にいうとみんなが打ち消してくれたんだと思う。
モッチさんのドラムはチェリコの屋台骨。何をやってもモッチさんが叩けばそれはチェリコの心躍るリズムになる。モッチさんの描くリズム、オカズはいつも最高でね!うねりをあげてこっちをどんどん刺激してくれるんだ!最っ高にきもちいいよ!スネアのロールやバスドラムをドンドン踏むだけでご飯3杯食べれそうなのはモッチさんだけだよ!ほんと何度も言うけどモッチさんが叩けばそれだけでチェリコのグルーヴだね!
LFくん。時間のない中、沢山アイデアをくれて沢山のことを持ち込んでくれた。誰よりも優しく輪を尊しとするその心でLFくんの弾き出すグルーヴは俺たちに活力を与えてくれる。曲の途中の和音の解釈まで何度もいろいろなことを試したよね!それこそしつこいくらいに!(笑)今では懐かしく思えますね!最高のグルーヴ!最高に気持ちいいっす!あっ!深夜にパソコンの使い方を教わるために自宅にお邪魔してすいません!
スズちゃん。皆が休憩している時でもスタジオでティンホイッスルをストイックに練習していたよね。こんなにも心地よい音色を出した裏にはその努力があり、本当に頭が下がります。めちゃくちゃ大好きな部分があるんだけど、レコーディングしている時、そこのホイッスルのニュアンスやフレージングの切れ味を聞いたとき、「絶妙!やばい!!凄いなぁ!!」と唸ってしまいました。サックスもホイッスルも最高だよ!俺もスズちゃんみたいに努力できる人間になれるよう頑張ります!
トモちゃん。プリプロの段階でトモちゃんの独自のセンスの光る最高な音色をあるパートで試してくれて、レコーディング本番でも最高の音色を出してたよね!イントロのピアノも1音1音の並びにトモちゃんはこだわって何度も作って、「うーん…なんか気に入らないんですよね…」と、何度もホントにストイックに作り直してたよね!そのおかげで想像を超える哀愁のイントロが出来上がったといっても過言ではない!そして、最高にチャーミングで綺麗な歌声をありがとう!サビの掛け声なんかもうね、大好きね(笑)
カツオさん。本当に素晴らしい詩をありがとう!とっても大好きな詩!この詩が乗ったとき、「あー、チェリコだわ!」そう思ったよ。とても感情移入できて、こんなにも元気になれるのはカツオさんはやはりMr.チェリコだからだね!言葉が乗ってこの曲はもう別次元のものになった!RISE AGAIN!真っ直ぐな男気で、誰より熱くて、その歌に曇りなんてこれっぽっちもない!しゃがれた声が聞く度に頭の中に響き渡るんだ!カツオさんが歌えば自然と、哀愁と陽気さは共存する!この歌声は誇るべき俺らのボーカル!最高の歌唄いだ!
ふふ、チェリコのメンバー最高でしょ?
俺の人生の宝は間違いなく、バンドメンバーです(キッパリ
誰にでも辛い時はある。悲しい時もある。
人生には思いもかけないこともある。時も永遠じゃない。
歯を食いしばることの方が人生には多い。
そんな時。目の前のことに目を背けずに立ち向かわなければいけない。
失敗しても何度でも立ち上がればいい。
ぶつかって初めて得るものは必ずあるはず!それに人生ってこう見えて悪いことばかりでもないし、結果はどうあれ、ぶつかることで一歩ずつでも必ず前に進めるはず!後退はない!
みんなも何かを成し遂げようとしたら、自然と仲間や協力してくれる人は現れると思う。俺らチェリコがみんなに助けてもらったように。応援してもらえたように。
だから結果を焦ったり恐れないでほしいの。
もし今、悩んでいる人がいるなら、この歌を聞いて歌詞を口ずさんで欲しい。この歌は背中を押してくれるはずだから。
この歌は皆を応援しているから。
きっと元気にしてくれるはずだから!
俺たちが手探りの中からでも前を向き続けたように、皆にも同じように前を向いていてもらいたい!
そこに何かが待っていると信じて!
そして1日という時間には限りがある!
人生にも限りがある!
嫌なことがあっても寝て起きたらまた朝がくる!
人生はその繰り返し!
今日より明日、少しずつでもいい、毎日がより良い日々になるように、自分の中の陽がいつか昇ることを信じて生きていこう!
この歌が絶対に誰かの背中を押したり、力を与えてくれると信じてます!!!
それでは聴いてください(←古い)
THE CHERRY COKE$ - RISE AGAIN
追伸
今回のMVのために朝陽を送ってくれたみんな!本当にどうもありがとう!!!
諸事情により使用出来なかった作品は本当に申し訳ない!!
送ってくれたもの一個一個に愛を感じてるし、マジで「ありがとう!」しかない!
みんなの力で出来上がったこのMVがみんなに愛してもらえることを切に願っています。
そして、いつも心配ばかりかけているのにもかかわらず応援してくれる家族、友人、仲間、所属事務所、スタッフ、そして!応援してくれるお客さん!全てに感謝を!